みなさま　年末でお忙しいことでしょう。

ローマを出発して長旅をしてきました。旅に駆りたてたのは、本物をみたい・・・その気持ちでした。

ローマは晩秋に向かっていました。朝晩ぐっと冷え込みました。２７年ぶりのローマでしたから、センチメンタル・ジャーニーです。イタリアの長い歴史のなかで、２７年はごく一瞬。変わっていませんでした。永遠の都ローマを、痩せるほど歩きました。ローマは、「７つの丘の町」と言われます。５泊しましたが、全部見切れるものではありません。事実みきれませんでした。パラティーの丘、クイリナーレの丘、アヴェンティーノの丘くらいです。写真を撮るなら、一つの丘に１日がほしいです。ヴァチカンですら、納得するまでに１０日はかかりそうです。そういう贅沢はできませんでしたが、今回はとぎれた記憶をつなぐ旅でもありました。裏道をあるいてみました。スライドは共和国広場から始まります。途中、小雪のようにみえる写真があります。これは天気雨です。逆光気味で、シャッターを遅くして壁によりかかるように撮ってみました。聖職者のための洋服店があるのも興味深いことでした。聖職者は自分の趣味のデザインと色で作れるのでしょうか。有名なトレヴィの泉を撮りました。これは、１７６２年に若き無名の建築家ニコラ・ザルヴィが作ったものです。バロック芸術の傑作です。２階の一番右側の窓は、絵です。ご存じでしたか？　これは、旅行書などに載っていない話です。窓風の絵です。ご覧になって下さい。

トレヴィの泉には、もう一つおもしろい話がありますが、次回映像を出すチャンスがあれば、ご説明しましょう。

私はずいぶん写真に失敗しましたので自信はありませんが、どうぞご笑覧ください。

(2008.12.20 ｼﾄﾞﾆ･ｰﾎﾞｰｲ記)